重複服薬と多剤服薬
重複服薬とは、同じ時期に2つ以上の病院等にかかっている場合に、それぞれの病院等から同じ効能の薬が重複して処方されて服薬することです。
多剤服薬とは、多くの種類の薬が処方され、服薬することで、一般的には4種類から6種類以上の薬を服薬している場合をいいます。病気の治療には、適正な薬の数が6種類を超える場合もありますので、一概に多剤服薬がよくないとは限りません。
ポリファーマシーとは
「ポリファーマシー」とは、単に服用する薬剤数が多いことではなく、多くの薬を服用しているため に、副作用を起こしたり、きちんと薬が飲めなくなったりしている状態をいいます。
とくに高齢になると、肝臓や腎臓の働きが弱くなり、薬の分解や体外への排泄に時間がかかるようになります。また、薬の数が増え、薬どうしが影響し合い、副作用が出やすくなったりすることがあります。
服薬をしていて、気になる症状があっても、自己判断で薬を減らしたり、中断するのはよくありません。まずは、医師や薬剤師に相談をしましょう。
ポリファーマシー予防のために日頃できること
お薬手帳を1冊にまとめましょう
「お薬手帳」は、あなたが使っている薬を記録するための手帳です。医師や薬剤師等がお薬手帳からあなたの使っている全ての薬を把握できるよう、お薬手帳は1冊にまとめて、病院と薬局に必ず持っていきましょう。
かかりつけ薬局を選びましょう
同じ薬局(かかりつけ薬局)を選んで利用することで、薬剤師が薬の飲み合わせ・重複処方のチェックや、副作用やアレルギーの有無の状況などを継続的に把握してくれます。
また、かかりつけ医・かかりつけ薬局をもつことは、重複した検査・処置・処方・調剤などを防ぎ、余計な医療費を減らすことにつながります。