2023年グッドデザイン賞を受賞しました!

本市が構築したライティング防災アラートシステムが2023年グッドデザイン賞を受賞しました

  ライティング防災アラートシステムとは、水の手橋の手すりなどに変色可能な LED(発光ダイオード)照明を 設置し、球磨川の氾濫危険度を照明色の変化で視覚的にお知らせするシステムです。本システムはウェブカメラによる視認、水位センサーによる自動変色の設置、クラウド経由で庁内からの手動アラート発動が可能など現代のIoT技術ならではの取り組みです。

  通常時は防犯対策や観光資源として、それらにふさわしい落ち着いた電球色で運用し、イベント等では萌黄色、青色等の特別色での点灯も可能です。

  今回、本システムの使いやすさや分かりやすさ等の人間的視点、新技術等を利用し、たくみに課題を解決しているか等の産業的視点、新たな文化の創出に貢献しているか等の社会的視点、過去の文脈や蓄積を活かし、新たな価値を提案しているか等の時間的視点の観点から、高い評価をいただき、受賞いたしました。

  人吉市の事業としては、初めての受賞となります。

グッドデザイン賞ホームページ【橋梁照明による防災アラートシステム】(外部リンク)

  令和5年10月25日(水曜日)グッドデザイン賞受賞祝賀会が開催され、迫田副市長、株式会社LEM空間工房デザイナーの中村氏が参加しました。10月25日から29日の間にて、受賞展にてライティング防災アラートのパネルが展示されました。

審査員からのコメント

  橋梁のライトアップを平時の観光資源として活用するとともに、災害時にはライトアップの色を変化させることで、河川の水位状況を行政や住民が視覚的に確認することを可能にしている。防災減災だけのためであればウェブカメラのみで事足りるところ、平時から住民や観光客に親しみをもってもらうとともに防災に対する意識を高めることを可能にした、優れたフェーズフリーのデザインである。

(担当の審査員：水野 祐、緒方 壽人、長田 英知、林 千晶、Qiong Wu)

受賞コメント

人吉市  市長  松岡  隼人

  令和2年7月豪雨災害後、「逃げ遅れゼロ」「灯りを使った復興」というコンセプトのもと構築した日本初となるライティング防災アラートシステムがグッドデザイン賞を受賞させていただきました。

  本市事業として初の受賞であり、心から喜ばしく存じます。今後も人吉市スマートシティ推進計画のもと、デジタル技術を手段として最大限活用することで、地域課題の解決や地域経済の活性化を図り、「みんなが幸せを感じるまち ずっと住み続けたいまち 未来へ挑戦できるまち」の実現を目指してまいります。

  最後に、本システムに携わっていただいた全ての皆様に心から感謝申し上げます。

構築事業受託者

株式会社LEM空間工房  代表  長町  志穂

  この度はグッドデザイン賞の受賞、おめでとうございます。本事業の実現を皆様と共に進めることができたこと本当に光栄に思っております。

  水害からの復興政策として「光の復興まちづくり」を早期から着手され、日本で初めての「光の変化による防災アラート」の実現が評価されたことは誇らしく、人吉市のまちづくりへの強い意志が全国に伝わったのではないかと感じています。

  照明デザインにおいて防災分野にカラー演出の技術が使われたことは過去になく、多くの研究者の注目も集めています。私はTVのニュースで市民の方がWebカメラを確認することで災害に備えていらっしゃる様子を拝見し、市民の皆様に安心を届けられているのだなと実感し胸が熱くなりました。審査員のコメントでは「平時から住民や観光客に親しみをもってもらうとともに防災に対する意識を高めることを可能にした、優れたフェーズフリーのデザインである。」とむすばれていました。人吉市の先進性のある復興計画の一端が高く評価されたことが本当に誇らしく嬉しくてなりません。

株式会社システムフォレスト  代表取締役  富山  孝治

  グッドデザイン賞の受賞は、私たち株式会社システムフォレストにとって、大きな喜びであり、同時に責任の重さも感じています。

  人吉市、LEM空間工房様との協力により、「ITを通じた豊かな生活の実現」という理念を形にできたことを誇りに思います。令和2年7月の豪雨から防災意識が高まる中、私たちの技術が市民の安全確保に貢献していることは、この上ない光栄です。今後とも人吉市のスマートシティ実現に向け、引き続き努力してまいります。

【グッドデザイン賞とは】

豊かさと持続可能性に満ちた生活と産業そして社会の実現を目指し、グッドデザイン賞の理念に基づいた公正な審査を行い、賞賛すべき優れたデザインを選び広く推奨する活動。