○人吉市水道施設の損傷等に係る損害賠償額の算定基準及び事務取扱いに関する規程
令和元年11月1日
告示第70号
(趣旨)
第1条 この規程は、人吉市水道局(以下「局」という。)が管理する水道施設を故意又は過失によって損傷及び破損させた場合に生じた損失水費、補償費及び人件費(以下「賠償額」という。)について、民法(明治29年法律第89号)第709条の規定に基づき、水道施設を損傷及び破損させた者(以下「原因者」という。)に請求するに当たり、当該賠償額の算定基準及びこれに係る事務取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 水道施設 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第8項に定める施設及び局が管理する配水管の分岐点から量水器までの給水装置をいう。
(2) 損傷等 原因者の故意又は過失によって与えられた、局が管理する水道施設に対する損傷及び破損をいう。
(3) 普通作業員単価 熊本県土木部実施設計単価表に基づく公共事業労務単価における普通作業員の単価をいう。
(事故報告の義務)
第3条 原因者が水道施設に損傷等を与えた場合は、直ちに市長に報告するとともに、遅滞なく水道施設の損傷等事故報告書(様式第1号)を提出しなければならない。
(賠償額の請求)
第4条 市長は、原因者が水道施設に損傷等を与えたことにより局に損害を与えた場合、賠償額決定通知書兼納入通知書(様式第2号)により、当該原因者に対し賠償額を請求するものとする。
2 原因者が、前条に規定する事故報告を行わずに損傷等を処理した場合は、漏水時間を5時間、当該事故の復旧作業に係る職員の従事時間を2人×7時間分として請求するものとする。
3 原因者は、請求された賠償額を局が指定した期日までに支払わなければならない。
(1) 損失水費
損傷等に伴う漏水量及び汚濁防止のための洗管水量の合計水量を損失水量として算出した別表の水量に人吉市水道条例第22条に規定する一時用水道料金1立法メートル当たりの金額を乗じて得た額(1円未満の端数は切り捨てるものとする。)
(2) 補償費
当該事故による水道施設の損傷等により流失水、断水、赤水及び水質異常等のいずれかが生じ、これにより局が第三者に損害賠償を行ったときは、当該損害賠償額の相当額
(3) 人件費
当該事故の復旧作業のために職員が従事した場合に要する費用は次に示すとおりとする。
ア 昼間従事:普通作業員単価÷8×従事時間(h)×人数
イ 夜間従事:普通作業員単価÷8×従事時間(h)×人数×1.25
昼間従事は午前5時から午後10時まで、夜間従事は午後10時から翌午前5時までとし、従事時間が昼間と夜間にまたがる場合は、ア+イで算出するものとする。この場合において、当該事故の復旧作業のために従事した日が人吉市の休日を定める条例(平成2年人吉市条例第46号)に定める休日である場合は、昼間従事の場合はアに1.35を乗じた額、夜間従事の場合はイの1.25を1.6に置き換えて乗じて得た額とする。
(4) 適用除外
当該事故による損傷等について、原因者が局立会いのもと管の埋設調査等を事前に実施していた場合で、当該区間において位置確認等をすることが不可能な使用廃止管等に係る損傷等であるときは、損失水費及び人件費を認定しない。
3 漏水時間の認定
漏水時間の認定は最低1時間とし、漏水時間が1時間未満であるときは、1時間とみなす。漏水時間が1時間を超えた場合にあっては、30分ごとに0.5時間を加算するものとする。
(修繕に係る費用)
第6条 当該事故による水道施設の修繕は、局が指定する指定給水装置工事事業者(以下「指定工事業者」)に施工させるものとし、修繕に要した費用は指定工事業者の請求に基づき、その全額を原因者が指定工事業者に対して支払うものとする。
(その他)
第7条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
附則
この規程は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和3年告示第160号)
この要項は、令和3年10月1日から施行する。
別表(第5条関係)
給配水管口径 | 流出量 | ||
A破損 m3/時間 | B破損 m3/時間 | C洗管 m3/回 | |
13mm | 1.7 | A×1/2 | |
20mm | 5.0 | 〃 | |
25mm | 8.9 | 〃 | |
30mm | 14.3 | A×1/3 | |
40mm | 30.1 | 〃 | 3.0 |
50mm | 53.8 | A×1/4 | 5.0 |
75mm | 69.9 | 〃 | 7.0 |
100mm | 150.9 | 〃 | 15.0 |
150mm | 431.5 | 〃 | 43.0 |
200mm | 910.4 | 〃 | 91.0 |
250mm | 1658.3 | 〃 | 166.0 |
300mm | 2700.3 | 〃 | 270.0 |
350mm | 3991.7 | 〃 | 399.0 |
400mm | 5528.0 | 〃 | 553.0 |
※口径13mmから50mmについてはWeston公式、設定条件を損失水頭15m、管長を10mとして算出。
口径75mmから400mmについては水道施設設計指針(2012)P526排水量換算表から、設定条件を損失水頭35m、管長を30mとして算出。
(令3告示160・一部改正)